なんと、どちらが頭か尻か分からないジャガイモにて筆代わり。 [土暖流教室]
線の練習に何故かジャガイモを用いてみた。
珍百景的な本邦初試みといってよいかと思うくらい馬鹿な試み。
ころころ転がるジャガイモの筆はそれ相応に太丸い字が書けておもろい。
普通、線を引くときは鉛筆か筆を用いる。
それにはいくつかの理由がある。
そのひとつは、持続可能な要素が備わっているからに他ならない。
筆には細い毛の間に墨や絵の具などを含ませることができて、
一度含ませればしばらくは線も引けるし字も書ける。
が・しかーし、ジャガイモでは墨を含ませようがないし
吸いたいとも言わないところがすこし悲しい。
が・しかーし、それでも強い挑戦心を持って字を書いてみた。
私は繊細な心で臨んでいるのだが、ころころのジャガイモの字は
太短い線のみのころころ文字にしかならない。
そこではっと気がついたのだが、
これはその素材が持つ最大の特徴を表現していて、
まさに「身の丈文字」といえるのではないだろうか?
人は自分の身の丈をあまりよく知らないし知ろうともしないとおもう。
理由は、人間はあまりにも応用範囲が広く何でもできて、
便利極まりない生き物だからであって、
人間、芋のようにもっと単純に生きることが必要なのではないかと、
複雑すぎる最近の世の中に少し失望感を感じながらのお字書きでした。
ちなみに、写真は「ジャガイモの尻はでッかいどー」と書いています。
ジャガイモの尻ばかりではなく、筆で書いた字や鉛筆線の水彩画など
結構ユニークな作品がたくさん見られる「告井土暖の個人美術館」
へは、すぐ上のイラスト「あらまあバナー」をクリックするか
一番上の作品写真をクリックしてご入場ください。
読めましたよ。
じゃがいもに生け花のけんざんで穴を開けたら
もう少し墨を含むかもしれませんね。
(jyoji-san)
by amaguri (2012-07-23 20:23)